2019 CHEISTIE’S Auction of the Year

パテックフィリップ愛好家のための祭典 クリスティーズ 2019年の時計落札ランキングは実に興味深く、ランキングの9/10がパテックフィリップという結果になりました。ゆえに超名門ブランドのパテックフィリップの幻の名品が数多く出品されました。超絶複雑機構の時計からコレクター垂涎の的になるヴィンテージコレクションの時計史に語り継がれている名品達をそれぞれ解説していきます。 TEXT BY SHINSEI

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    PATEK PHILIPPE

    (Ref.3448)

    こちらの時計はパテックフィリップのRef.3448になります。Ref.3448は、発売当時、世界で唯一の自動巻きパーペチュアルカレンダーということもあるので時計史に語り継がれている名作です。1962年から1985年までの間で586個製造されたこのケース径37mmの腕時計は、約20年以上の間、エレガンスな紳士の時計として人気を博しました。このRef.3448には4種類の金属のケースが存在します。その中でもイエローゴールドとホワイトゴールドが最も多く、プラチナとローズゴールドでも作られましたがこちらの時計は18Kホワイトゴールド性です。デイトの入ったムーンフェイズの上に、月と曜日の小窓が配され、無駄をそぎ落としたシンプルな文字盤は、全体的にクラシックで大人の余裕を感じ取れる格式高き逸品です。

    estimate HKD 4,000,000 - HKD 8,000,000

    落札価格 HKD 4,925,000 / ¥70,575,250

    10 th
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    RICHARD MILLE

    (RM52-01)

    こちらの時計はリシャールミルRM52-01になります。リシャールミルと言えば時計の可能性を広げた新進気鋭のブランドで、富裕層の間での人気は凄まじくリシャールミルを手にすることがステータスとなっています。そんな近年の時計らしく時間の視認性にこだわるのではなく、アクセ感覚でも使える時計な印象があります。こちらのRM-52-01はリシャールミルの自由で時計の概念に捕らわれず独自のセンスを前面に押し出しているスカルが特徴的です。こちらは希少なホワイトセラミックと18Kピンクゴールドのアジア限定時計です。トノーシェイプのスケルトン仕上げのトゥールビヨン搭載モデルとなっており、機能性、素材、デザインなどどれも現代においてのトップクラスの逸品となっています。こちらの時計は2015年製造されています。

    estimate HKD 4,350,000 - HKD 6,000,000

    落札価格 HKD 5,285,000 / ¥75,778,600

    9 th
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    PATEK PHILIPPE

    (Ref. 1463R)

    こちらの時計はパテックフィリップのRef.1463Rです。時計愛好家の間で“Tasti Tondi”(イタリア語でラウンドプッシャーの意味)という愛称で親しまれているこちらの時計は、パテックフィリップの数少ないラウンドプッシャーを備える防水クロノグラフです。Ref.1463は、1940年から1969年までで約800個製造されており、イエローゴールド、ピンクゴールドとステンレススチールのケースが存在します。パテックフィリップの商品化された中では、世界で初めての防水機能付きクロノグラフです。またスクリューバックとダストカバーのついたケース径35mmのこのスポーツウォッチは、着け心地も良く実用的なヴィンテージウォッチと言えます。ちなみにこちらの時計は1950年に製造されたモデルです。

    estimate USD 550,000 - USD 850,000

    落札価格 USD 711,000 / ¥78,082,020

    8 th
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    PATEK PHILIPPE

    (Ref. 2499)

    こちらはパテックフィリップのRef.2499です。パテックフィリップファンなら誰しもが知っているリファレンス番号であり、出品されれば間違いなく落札額上位に名を連ねる名リファレンス番号ですが、こちらの特徴はやはり同ブランドの象徴ともいえる永久カレンダー搭載クロノグラフ。そのファーストモデルは1941年から54年まで製造されたRef.1518ですが、その後継機として50年に発表されたRef.2499こそ、幻の名品でありパテックフィリップらしさが満載です。1985年にRef.3970にその座を譲るまで、35年の歴史を通じてパテック・フィリップを代表する特別な位置を与えられた伝説のモデルであり富裕層や時計愛好家の憧れの時計でした。ちなみにこちらは1983年に製造されたモデルになります。

    estimate HKD 5,400,000 - HKD 8,000,000

    落札価格 HKD 6,845,000 / ¥95,556,200

    7 th
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    PATEK PHILIPPE

    (Ref.1518)

    こちらの時計はパテックフィリップのRef.1518です。1941年から1954年までの約13年間の間に僅か281個しか製造されておらず、時計愛好家の間では幻の逸品と言われています。しかもこの時計の凄さは希少価値だけではなく、当時の時計の中ではパーペチュアルカレンダーとクロノグラフが搭載されたモデルの中でも最高峰と評価できる逸品です。それもそのはず。当時では、パーペチュアルカレンダーとクロノグラフが同時に搭載されたのは世界初の偉業でした。以降、Ref.2499、Ref.3970、Ref.5970、現代のRef.5270などのベースにもなり40年間継承されています。こちらの時計は、1951年に製造された名品ですが、ステンレス製のRef.1518の時計が以前オークションに出品されとても高値で取引されていました。なので、今回の結果にも頷けます。

    estimate HKD 6,000,000 - HKD 9,000,000

    落札価格 HKD 6,845,000 / ¥95,556,200

    6 th
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    PATEK PHILIPPE

    (Ref.5016P)

    こちらの時計はパテックフィリップのRef.5016Pです。パテックフィリップでは珍しくダークトーンで妖艶な雰囲気を兼ね備えている逸品になりますが、見た目だけではなく機能性も只者ではありません。パーペチュアルカレンダー、ミニッツリピーター、トゥールビヨンの三大複雑機構がすべて搭載してあるのです。こんな偉業を成し遂げることができるブランドは限られてきますし、パテックフィリップの技術力の高さを、このRef.5016Pから感じ取ることができます、レトログラード、ムーンフェイズなどの複雑機能も搭載しており、時計の次元を超えたアートピースとも言える逸品です。ちなみにこちらの時計は2005年に特別注文として製造された時計となっています。

    estimate CHF 700,000 - CHF 1,000,000

    落札価格 CHF 879,000 / ¥96,953,700

    5 th
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    PATEK PHILIPPE

    (Ref.3448)

    こちらの時計はパテックフィリップ Ref.3448になります。希少な18Kホワイトゴールドの永久カレンダーなので高級感に溢れています。今ではパテックフィリップと言えば永久カレンダーですが、このRef.3448は、同ブランドが初めて自動巻き永久カレンダー腕時計を作った歴史的逸品なのです。ムーンフェイズでエレガンスさをより高めているのも好印象です。このRef.3448は1962年から1982年までの21年間に586個が製造されたと言われています。平均すると1年に約28個の製造数。このことからお分かり頂けるように生産数がそもそも極小ということもあり希少価値が高く、相場も安定しています。ゆえに毎回出品されれば落札ランキング上位に名を連ねる名品です。

    estimate USD 300,000 - USD 500,000

    落札価格 USD 1,155,000 / ¥126,842,100

    4 th
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    PATEK PHILIPPE

    (Ref.6002)

    こちらの時計はパテックフィリップのRef.6002になります。このRef.6002については、“腕に付ける芸術彫刻”と称されることがありますが、その賞賛に相応しいほどの芸術品並みの落札額がつきました。またその評価を裏付けるのが、まさに人間の領域を超えた機能性。ミニッツリピーターを始め、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダー、など12の複雑機構を搭載。加えて壮大で、美しい18Kホワイトゴールドのダブルダイヤル時計となれば一石二鳥の楽しみがあります。ゆえに、このくらいの価値は納得のところでもあります。装飾も豪華絢爛で、クロワゾネ七宝とシャンルヴェ七宝で仕上げられた黒七宝の文字盤も魅力の一つであり、パテックフィリップらしさを誇示しています。

    estimate HKD 12,000,000 - HKD 24,000,000

    落札価格 HKD 19,325,000 / ¥269,777,000

    3 rd
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    PATEK PHILIPPE

    こちらの時計は、アメリカの銀行家で有名なパテックフィリップコレクターのヘンリー・グレイブスが所有した有名なミニッツ リピーターになります。同氏と言えば当時世界で最も落札額が高かった、懐中時計の『ヘンリー・グレーブス・スーパーコンプリケーション』が有名です。その落札額は、24億7,000万円という破格。1925年にヘンリー・グレイブス氏が注文して作られました。そして時が経ち、サザビーズオークションに出品され24億で落札されました。

    estimate CHF 3,000,000 - CHF 5,000,000

    落札価格 CHF 4,575,000 / ¥504,622,500

    2 nd
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    PATEK PHILIPPE

    (Ref.2523)

    クリスティーズ 2019の落札額第一位は、パテックフィリップのRef.2523になります。こちらの時計は1953年製。今から半世紀以上前の逸品になりますが、24時間表示に、ダブルサインの深みのあるブルーエナメルダイヤルを採用したデザインからは、パテックフィリップの格式の高さとセンスを感じ取れます。これぞユニークピースです。そしてこの時計は18Kピンクゴールドのダブルクラウンワールドタイムリストウォッチが特徴的です。しかもわずか5本しか存在しない18KPGのダブルクラウンのうちの1つに加え、ブルーエナメルのディスクを備えた2本のうちの1つなのです。そして、唯一のゴッビの署名入りという希少価値の高さ。これは間違いなく極上の時計と言えますし、この落札額も頷けます。

    estimate HKD 55,000,000 - HKD 110,000,000

    落札価格 HKD 70,175,000 / ¥1,007,713,000

    1 st
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