防水クロノグラフというクリエーション #Daytona

防水クロノグラフというクリエーション #Daytona

完全防水の”オイスターケース”を発明したロレックス。プッシャー(プッシュボタン)にもねじ込み式の構造を導入し、完全防水クロノグラフを実現した。プッシュボタンを搭載するクロノグラフは、基本的に構造上「防水性」を確保するのが難しいとされる。その使用時にのみロックを解除するという構造は画期的であり、使用しないときはねじ込んでロックし防水性を確保する。

ガスケットの追加装備で防水性能は大幅にアップ

第3世代にあたる「Ref.6263」こちらの前期ではチューブにガスケット(パッキン)は装備されていなかったが、「Ref.6265」の後期に入ると装備されるようになった。それまではねじ込み式でもそのわずかな隙間から水分が侵入されていたものを、このガスケット(パッキン)が防ぐ役割を果たす。公式な説明がなかったが、少なくともガスケットを備えたデイトナは【100m防水】に近いスペックを備えていたとされている。

手巻きデイトナの時代に100m防水まで到達

バルジュー72系の最高傑作と称されるCal.727。このムーヴメントを搭載しながら、デイトナの第2世代「Ref.6240」「Ref.6241」が数年の短命に終わったのは、防水性能を高めた第3世代への移行を急いだため。その差は、防水面でクロノグラフの弱点とされるプッシュボタンを、ねじ込み式のスクリューダウンにしたこと。それにより30m防水だったものが50m防水へと変わった。また、第3世代になるとダイヤル上に「OYSTER」の文字が入る。一般的には100m防水を備えたのは自動巻き化された第4世代から言われているが、実は第3世代の途中、チューブにガスケットを装備した結果、手巻き時代には100m防水を完成させていたと言われている。オフィシャルブックレットでも証明されており、このタイミングでチューブにガスケットが装備されたことが分かる。