リューズの開発と進化  #Submariner

リューズの開発と進化
#Submariner

ツインロックリューズを開発しトリプロックリューズへと進化

オイスターケースと要となるのがリューズだ。裏蓋を開けるのは技術者ぐらいだが、リューズは日常的に緩めたりねじ込んだりするからだ。サブマリーナ―をプロの信頼に足るダイバーズウオッチに育て上げるため、ロレックスは1953年と1970年に2つの偉大な発明を成し遂げる。

1953年、「ツインロックリューズ」が防水性をダイバーズレベルに引き上げた。
リューズとケース側(チューブ)の両方にネジ山があり、通常の時刻を調整する位置から、一段押し込みながら回すと、ロックされる仕組み。先端にクラウンマークと“-”を刻印。”-”はツインロックの意味とされている。また、リュウズガードのないデザインは”Ref.5508”が最終となる。

 

1970年、3つのドットが証明する「トリプロックリューズ」は、”3ドット”を刻印したトリプロック式に変更された。トリプロックとはダイバー用にロレックスが開発した三重構造のパッキンを装備したリュウズを意味する。

3900m防水にも対応するトリプロックの驚異的な技術

1926年に特許を取得したねじ込みリューズ式のオイスターケースは、埃や湿気が内部に入って壊れやすかった当時の腕時計を、信頼性の面で窮地から救った。だが、プロの潜水用に使うためには、まだ性能が不十分だった。サブマリーナ―が誕生した1953年、リューズとリューズ内のチューブの2カ所にねじ山を切り、二重にねじ込んでロックする「ツインロックリューズ」を発明した。
さらに1970年には、防水性をより確かなものにするため、三重密閉防水システムを装備した「トリプロックリューズ」を完成させた。これはリューズ側とチューブ側に1つずつ設置されていたツインロックのパッキンを、チューブ側に1個追加して、より高い気密性を実現したもの。その後も進化を続け、現在のトリプロックリューズには合計5つのパッキンが使用されており、サブマリーナ―だけでなく、シードゥエラーでは1220m、ディープシーでは3900mという驚異的な防水性能を実現している。
ご存知のように、リューズのクラウン下には、トリプロックリューズの証として、現在も3つのドットが入っている。防水技術に対して絶対的な自信を持つロレックスにとっても、このトリプロックリューズは今なお特別な発明であるに違いない。