阿部泰治のパテック論 ~第105回~ 「Ref.5165A-001」『アクアノート』ラージ SS / 「Ref.5167/1A-001」『アクアノート』エクストララージ SS

みなさん、こんばんは。

ここのところ雨が降ったりと冷え込む日もありますが、徐々に気温も上昇し、春らしい日が増えて参りましたね。暑がりの私としましては、半袖が丁度良かったりする日も多く、やっと腕もとへの注目が増す季節となってきました。今回は、もちろん通年での着用は言わずもがな、これからのシーズンに特にオススメ出来るアクアノートのご紹介をしていきたいと思います。是非とも最後までお楽しみください。

「Ref.5165A-001」
『アクアノート』ラージ SS

2007年、三代目=現行モデルである『アクアノート』エクストララージ「Ref.5167A-001」と同時に発表されたラージサイズ「Ref.5165A-001」

ケースサイズは二代目の「Ref.5065」を引き継いだ38mm。『ノーチラス』ミディアムサイズ「Ref.5800/1A-001」とも共通するのですが、生産期間が極めて短かったモデルとなります。その生産期間は1年~長くとも2年ではないかと思われます。

二代目にあたる先代の『アクアノート』「Ref.5065」は、凹凸のはっきりとした文字盤デザインで、【パテックフィリップ】のモデルの中では、無骨で男らしい印象。対して、現行モデル「Ref.5167A-001」にも言えるのですが、「Ref.5165A-001」は文字盤表面の凹凸もなくなり、スッキリとして見やすいデザインになりました。

※左:38mmのラージサイズ「Ref.5165A-001」、右:40mmエクストララージサイズ「Ref.5167A-001」

日本人は手首周りが細い方が多く、38mmは需要が高いサイズ感です。また、二代目の『アクアノート』は、38mm(ラージ)「Ref.5065」と34mm(ミディアム)「Ref.5066」があったのですが、ブレスレットの幅は同じだったのに対して、三代目の「Ref.5165A-001」と「Re.5167A-001」は、幅が異なり、トロピカルバンドも専用のサイズとなっております。

スケルトンバックから眺めることが出来るムーブメントは、『ノーチラス』でも長年採用されたいた安定の「Cal.324 S C AIG.3」”ジュネーブシール”の刻印が、さらに希少なモデルであることをアシストしてます。

使用による細かなスレや小キズはございますが、過去に軽めのポリッシュがされたのみと思われる、ケース・バックルのしっかりとしたとても印象の良い個体です。トロピカルバンドもキレイな状態ですので、サイズが合う方であればそのままご着用いただけます。保証書類の付属品も状態良く揃っております。生産期間が短く個体数が限られた人気のモデルですので、コレクションピースとしてもオススメですね。

気になる販売価格は、9,295,000円(税込)

状態が良く、保証書・付属品類完備でこの価格は、大袈裟な言い方ではありますが、’’世界最安’’であると思います!!

「Ref.5167/1A-001」
『アクアノート』エクストララージ SS

2008年に追加発表されたSS(ステンレススチール)ブレスレット仕様の「Ref.5167/1A-001」

『アクアノート』と聞くと、トロピカルバンドの仕様を連想され、購入を希望される方が多いのですが、私は常々ブレスレット仕様のご購入を推しておりました。

何故かというと、通常どのモデルもブレスレット仕様とバンド仕様ですと、前者の方が、正規販売価格はもちろん、二次流通市場でも需要・価格が共に高いのに対して、『アクアノート』は、二次流通市場での販売価格差がほぼないのです。何を言いたいのかというと、先ずブレスレット仕様の「Ref.5167/1A-001」を購入し、後からトロピカルバンドと専用のフォールディングバックルを購入すれば、両方の仕様をリーズナブルに楽しむことが出来るという事です。少し力説してしまいましたが、決して安くない買い物ですから大事な点だと思います。
※SS(ステンレススチール)ブレスレットの購入も可能だと思われますが、費用はかなりかかると思われます。

スケルトンバックから眺めるムーブメントは、「Ref.5165A-001」と同じ「Cal.Cal.324 S C AIG.3」。どの角度から見ても美しいですね。

保証書が付属していないため、時計の正確な販売日は分かり兼ねますが、ムーブメントのシールが”PPシール”であることから2009年以降の製造個体であることは分かります。その他、箱を含めた付属品はしっかりと揃っており、ケース・ブレスレットの状態も非常に良く、オススメの個体です。

気になる販売価格は、8,888,000円(税込)

はっきり申し上げますが、現状の相場感でこの価格はあり得ないくらいリーズナブルです。是非ご興味あるかたは前向きに検討下さい!!

まとめ

いかがでしたでしょうか。

『ノーチラス』『アクアノート』の価格推移・相場感を読むのは非常に難しいですが、今回オススメさせていただいた2本の『アクアノート』は、状態・プライスともに、オススメ出来る2本であります。

コミット銀座では、現状の市況などを考慮しつつ、特に販売価格には注視しながら、お客様方に喜んでいただける価格設定を心掛けております。今後も皆様に喜んでいただける価格設定はもちろん、丁寧な状態説明含め、ご納得してお買い上げ頂けるよう日々務めてまいります。そして、少しでもたくさんの方と【パテックフィリップ】の時計の魅力について、お話をさせていただければ幸いです。

ではまた!

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