高級腕時計 パーツ紹介～”ムーブメント”バリエーション～ グランドセイコー 編

高級腕時計 パーツ紹介
～”ムーブメント”バリエーション～
グランドセイコー 編

 

本日は高級腕時計 パーツ紹介～”ムーブメント”バリエーション～グランドセイコー 編をお送りいたします。

高級腕時計のムーブメントは、職人の手作業によって数百ものパーツを組み合わせて製作されており、シンプルなニ針のモノから永久カレンダー、トゥールビヨン等の超複雑機構まで、数多のバリエーションが存在しています。また、各機能を実現しているだけのモノでなく、芸術品と呼ぶに相応しい程の美しい仕上げが施されたモノが多くあり、その造形美に心打たれて購入を検討される方も少なくありません。

そこで複数回に渡り、各ブランドの主要ムーブメントを代表的なモデルと合わせてご紹介していきたいと思います。

今回は、”グランドセイコー“に搭載されている主要ムーブメントをお届けいたします。是非とも最後までお楽しみください。

ムーブメントのご紹介

①Cal.9R01

Cal.9R01
スペック(仕様)
直径37.0mm厚さ4.1mm
振動数-登場年2016年
石数56個駆動方式手巻スプリングドライブ
構成3針+パワーリザーブ表示パワーリザーブ約192時間
“Cal.9R01″の特徴
・スプリングドライブをベースとした複雑時計や最高級品を手がける専門工房「マイクロアーティスト工房」 が手掛けた、初めての【グランドセイコー】。
・３つの香箱を直列に配置することにより、３倍の動力源を確保しており、最大約８日間（約192時間）のパワーリザーブを実現。
代表モデル
・『マスターピースコレクション』「Ref.SBGD201」
・『マスターピースコレクション』「Ref.SBGD213」

 

＊出典元：https://www.grand-seiko.com/jp-ja/collections/sbgd201

 

＊出典元：https://www.grand-seiko.com/jp-ja/collections/sbgd213

 

 

➁Cal.9R02

Cal.9R02
スペック(仕様)
直径37.0mm厚さ4.0mm
振動数-登場年2019年
石数39個駆動方式手巻スプリングドライブ
構成3針+パワーリザーブ表示パワーリザーブ約84時間
“Cal.9R02″の特徴
・ぜんまいを動力源としてローターを回転させ、その運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、わずかな発電で水晶振動子を駆動するスプリングドライブムーブメントを搭載。
・２つの動力ぜんまいを用いたデュアルスプリングバレルと、独自のトルクリターンシステムを併せて、約3.5日（約84時間）のパワーリザーブを確保。
代表モデル
・『マスターピースコレクション』「Ref.SBGZ009」

 

＊出典元：https://www.grand-seiko.com/jp-ja/collections/sbgz009

 

➂Cal.9R65

Cal.9R65
スペック(仕様)
直径30.0mm厚さ5.1mm
振動数-登場年2003年
石数30個駆動方式自動巻スプリングドライブ
構成3針+デイト+パワーリザーブ表示パワーリザーブ約72時間
“Cal.9R65″の特徴
・スプリングドライブを発表した1999年から４年の歳月をかけて開発された自動巻スプリングドライブムーブメント。
・1959年に開発された同社独自のマジックレバー方式を採用することで、生産性、メンテナンス性、耐久性を向上させている。9Rスプリングドライブの最もスタンダードなキャリバーとして、多くのモデルに搭載。
代表モデル
・『ヘリテージコレクション』「Ref.SBGA387」

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/grand-seiko/heritage-collection-256922/

 

➃Cal.9RA5

Cal.9RA5
スペック(仕様)
直径34.0mm厚さ4.8mm
振動数-登場年2020年
石数38個駆動方式自動巻スプリングドライブ
構成3針+デイト+パワーリザーブ表示パワーリザーブ約120時間
“Cal.9RA5″の特徴
・従来の厚さに比べて0.8mm程の薄型化
・大きさの異なる香箱を２つ並べて配置した「デュアルサイズバレル」により、約５日（約120時間）のパワーリザーブを実現。
・リューズ位置を可能な限りケースバック側に寄せ腕時計の重心位置を下げることにより、優れた装着感を実現。
代表モデル
・『スポーツコレクション』「Ref.SLGA001」

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/grand-seiko/spring-drive-201067/

 

 

⑤Cal.9RA2

Cal.9RA2
スペック(仕様)
直径34.0mm厚さ4.8mm
振動数-登場年2020年
石数38個駆動方式自動巻スプリングドライブ
構成3針+デイト+パワーリザーブ表示パワーリザーブ約120時間
“Cal.9RA2″の特徴
・「Cal.9RA5」の持つパワーリザーブ表示をケースバック側に配置。
・わずかな消費電流で動く「SOI-IC」と呼ばれるICを搭載しており、温度センサーによって時計内部の温度測定を１日に540回行い温度影響を判断、振動数の誤差を自動補正。
代表モデル
・『エボリューション 9 コレクション』「Ref.SLGA009」

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/grand-seiko/evolution9-248200/

 

 

⑥Cal.9S85

Cal.9S85
スペック(仕様)
直径28.4mm厚さ5.9mm
振動数36,000振動登場年2009年
石数37個駆動方式自動巻
構成2針+デイトパワーリザーブ約55時間
“Cal.9S85″の特徴
・約40年ぶりとなる36,000振動のハイビート仕様。
・動力ぜんまいの「スプロン530」は約６年、髭ぜんまいの「スプロン610」は誕生までに約５年を要した。
代表モデル
・『ヘリテージコレクション』「Ref.SBGH315」

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/grand-seiko/heritage-collection-325384/

 

 

⑦Cal.9S86

Cal.9S86
スペック(仕様)
直径-mm厚さ-mm
振動数36,000振動登場年-
石数37個駆動方式自動巻
構成3針+デイト+GMTパワーリザーブ約55時間
“Cal.9S86″の特徴
・36,000振動のハイビートムーブメント「キャリバー9S85」の性能をそのままに、GMT機能を付加。
・0.001mm単位の精度で軽量なパーツを製造、加工することができる先端技術「MEMS（Micro Electro Mechanical Systems）」を採用。
代表モデル
・『メカニカル ハイビート 36000 GMT』「Ref.SBGJ237」

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/grand-seiko/mechanical-hi-beat-36000-253701/

 

 

⑧Cal.9S65

Cal.9S65
スペック(仕様)
直径28.4mm厚さ5.9mm
振動数28,800振動登場年2010年
石数35個駆動方式自動巻
構成3針+デイトパワーリザーブ約72時間
“Cal.9S65″の特徴
・「Cal.9S55」の後継ムーブメントとして登場。
・MEMS （Micro Electro Mechanical System）技術を採用。
・巻上げ方式をリバーサー方式にすることにより、巻上げ効率を改善。
代表モデル
・『ヘリテージコレクション』「Ref.SBGR325」

 

＊出典元：https://www.grand-seiko.com/jp-ja/collections/sbgr325

 

⑨Cal.9SA5

Cal.9SA5
スペック(仕様)
直径31.6mm厚さ5.1mm
振動数36,000振動登場年2020年
石数47個駆動方式自動巻
構成3針+デイトパワーリザーブ約80時間
“Cal.9SA5″の特徴
・9Sメカニカルムーブメント初の「瞬間日送り機構」を採用。
・「水平輪列構造」という新たな構造を採用することにより「Cal.9S85」に比べて約0. 8mmの薄型化を実現。
代表モデル
・『エボリューション9 コレクション』「Ref.SLGH011」

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/grand-seiko/evolution-9-collection-346337/


 

⑩Cal.9STI

Cal.9STI
スペック(仕様)
直径35mm厚さ7.98mm
振動数28,800振動登場年2022年
石数44個駆動方式手巻
構成3針+パワーリザーブ表示+トゥールビヨン+コンスタントフォースパワーリザーブ約72時間
“Cal.9STI”の特徴
・コンスタントフォース（ルモントワール）機構を搭載した【グランドセイコー】初のトゥールビヨンかつスケルトンウォッチ。
・川内谷卓磨氏のチームが５年をかけて開発した「T0」コンセプトムーブメントを改良、小型化して2022年に誕生。
代表モデル
・『Kodo コンスタントフォース トゥールビヨン』「Ref.SLGT003」

 

＊出典元：https://www.grand-seiko.com/jp-ja/news/20220330-1

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

様々なムーブメントをご紹介させていただきましたが、【グランドセイコー】と言えばなんといっても独自のスプリングドライブ機構なのではないでしょうか。機械式時計のようにぜんまいを動力源としながら、クォーツ式時計のように水晶振動子を用いて時計の精度を制御するこの画期的なムーブメントが生まれたのは、日本人の気質があってのことだと思います。他ブランドとは一線を画す技術力を有した【グランドセイコー】の今後の展開には、ぜひ注目していきたいですね。この機会に、あまり注目されることの多くないムーブメントに着目して愛機を探してみてはいかがでしょうか。

今回も、本記事がお気に入りの高級腕時計を見つける一助となることを願っております。

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