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「スイス以外に高級時計ブランドってあるの?」高級時計に関心が出始めた方はそんな疑問を抱くのではないでしょうか?
実際、高級時計の本場はスイスです。しかし、スイス以外にも数多くの有名時計ブランドはあります。
中には「え?このメーカーってスイスじゃないの?」という有名ブランドもあるかもしれません。
今回はそんなスイス以外の高級時計ブランドの中から有名なものを5つ厳選してご紹介していきます。
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高級時計ブランドがスイスに集中しているのは間違いありません。時計産業が発展し始めた際、高原の澄んだ空気やきれいな水、水運といった輸送手段が優れていたことなどからスイスは時計産業にとって理想の地でした。
いまでしたら資金さえ投入すれば精密機器にふさわしい環境を得ることが可能です。ですが、当時は時計を作るのに適した条件をすべて揃えるのは難しい状態でした。そんな条件がすべて整ったスイスに海外で立ちあげた時計ブランドでさえも集まってくるのは自然な流れだったのです。
しかし、ご存知の通りこれらの条件はスイスでなくても可能になりました。水道技術の発達、作業空間の清潔化、運送技術の進化など技術の発達により特に拠点をスイスにこだわる必要はなくなっていきました。
そして、ドイツ、イタリア、フランス、日本、アメリカ、イギリスなど新たに高級時計ブランドが生まれる時代が訪れてきたのです。もちろん、新興ブランドだけでなくスイスへ拠点を移すことをせず開発を進めてきた有名ブランドも多数あります。
では、そんな高級時計ブランドの中から特に知っていただきたい時計にまつわる国と5つのブランドをピックアップしてご紹介します。
ドイツは二千年の歴史を持つ西ヨーロッパに位置する大国です。「森」「川」「山」「海」といった自然環境にも優れたドイツは時計産業にも積極的でした。
かつてドイツの時計ブランドは大きく分けて二つの地域に分かれて存在しました。チェコ近郊のエルツ山脈にあるグラスヒュッテとスイス近郊のシュヴァルツヴァルト地方です。
ドイツの腕時計ブランドとして有名なのはグラスヒュッテから生まれたA.ランゲ&ゾーネです。
元々銀鉱山の名所として知られていたグラスヒュッテでしたが、その銀鉱山の採掘量が少なくなると雇用がなくなり、人々は困窮しました。そこで立ち上がったのが当時名を馳せていた時計職人「アドルフ・ランゲ」です。
時計技師アドルフ・ランゲはその才覚から王侯貴族に目をかけらていました。宮廷時計師として活躍していましたが、彼は当時の政府に対してグラスヒュッテの貧困に苦しむ人々を助ける目的で時計メーカーの設立を要望したのです。それが後のA.ランゲ&ゾーネです。
一時は大戦の影響からブランド消滅の憂き目にまであったA.ランゲ&ゾーネですが、東西統一が果たされると新生A.ランゲ&ゾーネを設立。
「ランゲ1」を始めたとした伝統的な技術で丁寧に制作された時計は一気にA.ランゲ&ゾーネをトップブランドへと押し上げました。
今では世界5大時計に数えられるほどの高いステータス性を持つブランドです。
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地中海に位置するヨーロッパの中でも食文化や芸術性など多大な影響を世界に残している国です。現在でもファッションの中心地はイタリアと称されるほど身に着けるものにこだわりを持つお国柄ですね。
そんなイタリアは実は機械式時計の発祥の地。13世紀に北イタリア~南ドイツに至る地域で制作されていました。今でもイタリアのメーカーであるパネライは世界的にも評価されるブランドとなっています。
1860年、後の創業者ジョバンニ・パネライは時計店と時計工房、そして時計学校を兼ねる店舗をフィレンツェに構えました。パネライはイタリア海軍に高度な精密機器を納入してきました。夜間に計器を発光させるラジウムベースの粉末ラジオミールを開発したのもパネライです。
その後もイタリア海軍と密接なビジネス関係を築いてきたパネライは、後に新しい蛍光物質であるルミノールを開発。
夜光塗料という時計の視認性を高める技術の発展に大きく寄与してきました。
そんなパネライの作る時計はイタリア空軍の要請で作られた「ラジオミール」「ルミノール」といった代表的なものをはじめ様々な魅力的なモデルに溢れています。
完全自社製のムーブメントやキャリバーを開発するなど高い時計技術を集結させた機能的なモデルも多数販売されています。
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芸術の都パリを中心としたフランスは、西ヨーロッパに位置します。ワインやフランス料理など日本でも知らない人はいない強力な文化を持ちます。
そんなフランスですが、実は時計産業にも深いかかわりがあります。
ジュエリーブランドとして知られているカルティエと時計産業を200年早めたフランス人「天才ブレゲ」の存在です。
カルティエはジュエリーブランドとして有名ですが、高級時計ブランドとしても名門です。その歴史は古く1847年にフランス人宝石細工師ルイ=フランソワ・カルティエが師匠からジュエリー工房を受け継いだ時から始まります。
1859年にはウジェニー皇后を顧客とし、1902年には英国王エドワード7世およびスペイン国王アルフォンソ13世の御用達店として選ばれました。」
そして1904年に有名なブラジル人飛行士サントスデュモンのために作られた時計こそ、世界で初めての腕時計とされています。
その後も王侯貴族に選ばれ続けたカルティエですが、その魅力は何といってもカルティエが作る作品が「華美」であったからです。
社交界において華やかさは己のステータスを示すうえでなくてはならないものです。腕時計であってもジュエリーであってもその形が違うだけで求められる役割は変わりません。これはカルティエが女性のみならず男性王侯貴族をも魅了していたことからも明らかです。
無論、カルティエの技術力は非常に高いものをもっていますが、他のブランドと比べても圧倒的な華やかさがカルティエにはあります。
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現在はスイスに拠点を構えていますが、創業者ブレゲが最初に創業した地は実はフランスでした。
ブレゲは時計に関する基礎の半分以上を作り上げた天才として知られています。「トゥールビヨン」「ミニッツリピーター」「パーペチュアルカレンダー」といった複雑機構はブレゲにより開発されました。
かつての顧客にはマリーアントワネットをはじめとした王侯貴族が名を連ねていました。
現在もブレゲは世界5大時計に数えられており、ブレゲにより開発された「ギョーシェ彫り」「ブレゲ針」「ブレゲ文字」は現在のブレゲの腕時計にも色濃く受け継がれています。
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「技術大国日本」と称されるだけあって複雑機構を主とした高級腕時計ブランドにも日本のメーカーは名を連ねています。国内にいると日本の時計はあまり高くない、歴史はあまりないといったイメージがある方もいるでしょう。
しかし、実は日本の時計の歴史は意外に古く16世紀中期には時計産業が始まったとされています。
ただ世界大戦の影響もあり、時計産業が本格化したのは1950年頃。精密機械の発達により精度においてスイス時計にも追いつく技術力の発展を見せてきました。そんな中一際目立った成果をだしたのがセイコーというブランドです。
セイコーは1958年に放送局用水晶時計を開発しました。続く1960年に東京オリンピックの公式時計を担当し、1969年には世界初のクオーツ腕時計「セイコークオーツアストロン」の開発に成功しました。
このクオーツ技術は様々なブランドで開発が進められましたが、後に「セイコー方式」という世界標準として世界に名を知らしめました。この時計が日本の機械遺産に認定されるなど様々な栄誉をセイコーは手にしました。
そんなセイコーが作る腕時計はクオーツ技術をさらに突き詰めていきます。小型薄型化、低パワー(消費電力)化、高精度化、多機能化、低コスト化といった日本人ならではの視点から改良が進んでいきました。
日本人の好みを熟知したセイコーの時計は海外ブランドにはない魅力があります。また、関税といった余分に払うお金がないためクオリティの割に比較的安く購入できるのも魅力でしょう。
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今回の記事ではスイス以外の高級時計についてご紹介いたしました。
スイス以外の高級時計ブランドには以下のような国があります。
その中でも特に時計の歴史が深く、現代でも評価の高い知っておきたいブランドとして以下の5つをご紹介しました。
このようにスイス以外にも高級時計ブランドというのは少なくありません。どれも歴史を紐解くと奥深い発見や意外な人物との関りや素晴らしい理念があることがわかります。
今回の記事でそんなスイス以外の高級時計ブランドの魅力が少しでも伝えられていれば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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