資産性の側面から考える時計購入のメリット

コミット銀座では、複数の高級腕時計をご購入いただいたり、すでに数本所有している方から預かり販売のご依頼をいただくケースが非常に多くあります。

それはお金持ちだから出来る消費行動なのでしょうか？

もちろんそういったケースもあると思いますが、実は違うのです。
ほとんどの方は、時計を「資産」と考え、上手く「運用」していらっしゃるお客様だと感じます。

では、「高級腕時計の購入」にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
本ページでは、「資産運用」の側面に注目しながらご紹介します。

時計購入の一般的なメリット

まず、「時計を持つ」ということの一般的なメリットについて考えてみましょう。

1. 時間が分かる

これは時計として当然の役割です。

2. ファッション性

つまり、時計を身に着けることにより、ステータスや自身の満足感が得られるということです。

3. コレクション

コレクションして集めることを楽しみにされる方もいらっしゃいます。
インテリアとしての意義を感じる方も一定数いらっしゃるかもしれません。

4. 資産的価値

この「資産的価値」については、ピンとくる方はあまりいないのではないでしょうか。
実は、ここが非常に重要です。
いくらお金持ちでも「資産的価値」を全く考えずに高級時計を何本も買う方は少ないもの。

以下、「資産的価値」について詳しく見ていきましょう。

高級腕時計は資産運用に向き？不向き？

時計はある意味、資産運用に向いていない！？

「資産的価値」は、モノを持っているだけでは意味がなく、そのモノの価値の変動がポイントです。
つまり、そのモノ自体の「価値の増減」が非常に重要だという事です。

たとえば株の場合、将来の動きを予想し、価値が上昇すると予測するのであれば「買い」の判断を行います。
この意味で言えば、腕時計は一般的には資産の面で見ると損です。
というのも、腕時計の場合、時価相場の上昇や限定品モデルなど、資産価値が上がるケースが限られているのが現状だからです。
つまり、「時計」は（本来的には）買値よりも高く売れるケースが頻繁に起きる商材ではないのです。

では、なぜ時計は「資産」として扱われることが少なくないのでしょうか？

たとえば、食べものや使い切りのサービスにお金を使う場合、支払い額と等価の商品を受け取ります。そして、食べてしまったり使ってしまえば価値は０になります。（もちろん満腹にはなりますが、満足は一時的なものですし、目に見える「資産」ではないというのがポイントです）

一方、時計は使っても価値が0にはなりません。
この「価値の持続性」が非常に重要なポイントなのです。

モノは２つの道をたどる ～価値が残るか・消えるか～

モノは一般的に2つの道をたどります。

一つは、「使用すればほぼ価値が0になる道」。
もう一つは、「価値が一定以上残ったり、価値が上がる道」です。

たとえば、1,000円のノーブランドのTシャツは一度でも使用すれば、それを中古で買いたいという人はほぼ皆無です。つまり経済的価値は0円です。
しかし、1万円の有名ブランドTシャツならば、仮に中古であっても2,000円なら欲しいという人は出てきます。
（新品で1万円は払えないが、そのブランドを2,000円で身に付けられるなら欲しいという心理）

高級腕時計は価値が残るうえ、値崩れしにくい

高級腕時計は、中古でも価値が残存する道をたどります。

たとえば、新品で5万円で売られている時計を5年使って中古で販売するとします。
この場合、たとえ10分の1の価格の5,000円の値段を付けてもあまり買う人はいないでしょう。（さらに、低価格の時計の場合は消耗が激しい可能性が高いと言えます）

しかし、新品で100万円するロレックスであれば、5年使った中古でも60万円で売られているならば、買う人はいます。
つまり、高額で需要があるモノほど、価値が急激に値崩れしにくいということです。

特に時計は使っても劣化しにくいため、通常の物よりも価値を維持しやすい傾向にあります。
例えば服やバッグなどのような消耗が激しい商品の場合、売り物にならないケースや価値の低下が激しいケースが比較的多くなってしまいますが、時計の場合は消耗しても修復が可能であったり、そもそも消耗しにくいという性質があります。
また、金や株に投資するのと違い、普段使用して楽しむ事が出来ます。

以上のように、大前提として、高級な時計には「価値の持続性（ = 価値が長く保たれる）」「価値の多様性（ = 所有するだけではなく、使う楽しみも得られる）」があります。
このような背景を踏まえ、時計による資産運用のメリットについて具体的にみていきましょう！

時計購入の資産運用におけるメリット5選

①価値の安定性がある

たとえばロレックスのように知名度が高い商品は、値崩れしにくいという特徴を持っています。
有名であるからこそ、市場が非常に大きく、中古時計の取引もさかんに行われています。
つまり、今後もこのマーケットは存在し続け、頻繁に商品の売り買いが行われていくため、「安定感がある」と言えるのです。

②流動性が高く、手放す時もすぐに換金できる。

時計は流動性が高く、すぐに売ることが出来ます。

たとえば不動産のような非常に「高い買い物」は、そもそも需要が少ないため、「売りたいときに売れないリスク」が高いということです。
逆に、時計のように常に買いたい人の需要がある物は「売りたいときにすぐに売れる」可能性が高く、換金しやすいのです。

③時計にも値上がりの可能性

一部にはなりますが、時計にも将来的に値上がりする可能性があります。
全部が全部というわけではありませんが、限定品ヴィンテージや、需要に対して供給が少ないロレックス・デイトナのような人気モデルなどは値上がりする場合も少なくありません。
しかも、購入から売却までの数年間、高級時計を使うという楽しみの恩恵を受けた上で、です。

④資産の維持管理費用が非常に少ない

モノに対する投資においては、維持管理費用が伴うことが珍しくありません。特に楽しむ物の投資のケースは維持管理費が非常に高いです。
例えばマンションであれば、毎年の固定資産税、管理費、積み立て修繕費、各種設備の買い替えなど年間100万ぐらいの維持費がかかります。
車でも税金、保険、車検、駐車場代などで年間30万以上かかるでしょう。

しかし、時計は維持管理費用が極めて少額で済みます。
オーバーホールで数年に1度のメンテナンス費用がかかるものの、資産を保証するための出費がほとんどなく、固定資産税もありません。
この維持管理費が低いというのは、資産という側面で見ると非常に大切です。

⑤時計は壊れにくく、価値が低下しにくい

物の価値が一番下がるのは、人の手に渡って新品から中古に変わったときです。
しかしながら、車を見ればわかるように、壊れにくい商品は中古でも価値が低下しにくいと言えます。
その点、時計は「壊れにくい」からこそ、中古で購入すれば、時価の変化に伴う増減はあってもそれ以外は大きく変化しません。

つまり、中古で買って３年使ってまた売る時に、時計に対する価値はほとんど変わらず、同じ金額で売れることが多々あるのです。逆に新品で買うとかなり価値の目減りが激しいです。
たとえばロレックスの場合を考えてみましょう。
ロレックスは世界的に有名で使用者も多く、製品自体が精巧に作られており、壊れにくいという特徴があります。
こうした理由から、元本割れしても中古価格の90％近く残る商品が多く、資産価値が目減りしにくいと言われています。

時計は精密機械でありながら、普段使いをする前提で作られているため、頑丈な作りになっています。
さらには、身に着けるものとしては非常に高価なものなので、必然的に丁寧に扱われているケースが多い。
これらから、時計は、時間経過による価値の目減りはとても少ないのです。

時計購入のメリット（資産運用の側面）　まとめ

先ほど、時計には「価値の多様性」があるという話をしました。
つまり、時計は資産としての価値だけではなく、「身に着ける楽しみ」も得られるということです。
たとえば、いま、100万円でロレックスを購入したとしましょう。
そして、5年間思う存分ロレックスを身に着けたあと、売却するとします。

これまでお伝えしてきた様に、価値が低下しにくいのが時計の特徴。
その為、5年後に90万円前後の金額で売却できる可能性は非常に高いと言えます。当然、ある程度人気があるモデルを購入するのが重要です。
つまり、5年間使っても実質10万円程度の支払いで済む可能性があると同時に、その5年間で高級時計を身に付けることができたという「価値」は得られるわけです。

またモデルによっては、値上がりして売却利益まで得ることができます。
実際に、15年前位にロレックスのスポーツモデルを買った多くの方は、現在売却しても当時の購入価格よりも高く現金を手にすることが出来ています。

これらが高級時計の本当のメリットなのです。

中古で値下がりしにくい高級時計を購入するというのは、100万円を一時的に時計に交換しているのと同じこと。
身に着ける楽しみがありながら、価値の目減りが少なく時価で現金に戻せる可能性を残すのが、高級腕時計なのです。

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