第223回~コロナウィルスと時計相場市場について その3

こんにちは!

コミット銀座の金子でございます。

資産と言えば腕時計の立ち位置はどこになるでしょうか?

昨日のブログにも記載しましたが、相対的な価値として、
USドル、アート、美術品、金地金等の、世界中のどの国でも資産として
認識してもらえるポジションにあります。

アート、美術品、金地金、プラチナ、ガソリンもUSドル建て評価なのです。

分かりやすく言うと、例えばRef.116520のデイトナは、
2万ドルだとして、USドル資産なのです。USドルを2万ドル保有している、
もしくはUSドル定期預金といっても過言ではありません。

ロレックス デイトナ 黒文字盤 ランダム-1

もちろん、円高になれば、日本国内での日本円換算価値は下がりますし、
円安ならば、逆になります。
そこは、気にせずUSドル建ての金額だけ考えておけば良いと思います。
1ドルが110円ならば220万円、100円ならば200万円です。

資産分散の意味もあり、なおかつ所有して楽しめるというポイントもあります。
もちろん、落としたり、盗難されてしまったりするリスクもありますが。
時計の種類や条件を考えれば、USドルベースで、年々上昇しています!

代表的な実物資産は、ゴールド「金」です。
ゴールドや時計は実物資産であり、
細胞分裂や増殖しない為、金利がゼロです。

世界経済が順調なときは、株や利回りのある金融商品が買われ、
いわゆるリスクオンと言われます。
リスクを取り、お金を増やす戦略がとられ、
実物資産「安定資産」のゴールドは、買われません。
逆に経済が不安定になるとゴールドのような安定資産や、
リーマン時や今回の経済ショックのように現金「USドル」が買われます。
そして、リスクオフの安全資産として債権が買われ金利が下がります。

今年の2月末からの日経平均の大幅下落に対して、
経済評論家から1ドル100円を超えて90円台になっていくと言う意見が多く、
株が暴落すると安全資産の日本円が世界で買われるという定説が存在しております。
現に最近数年間、株が暴落すると同日は円高になる傾向は強かったです。

確かに、リーマンショック時の後の為替相場は、そのように連動しておりましたが、
その当時から長らく日本銀行は世界最安値金利であったため、
世界では日本円を売り他の通貨を買われておりました。
→これは、リスクオンの現象です。

要するに、リーマン後に、リスクオフになることから、
円キャリートレードされたものが、巻き戻されるから、大量に円が買い戻されて、
円高になっていたと自身は感じてます。日本円がとても安全資産だからとは思えません。

今回のコロナ経済危機前に、
実はユーロがマイナス金利と日本円よりも金利が安かったのです。
なので、リスクオフ時の低金利通貨の巻き戻しは日本円ではなくユーロだったのではと
感じてます。あれだけヨーロッパがコロナで大変なことになっていても、
ユーロが安くならないです。
それはユーロキャリートレードの巻き返し分あるのではと感じます。

最近、FRBの緊急利下げで、ドル安「円高」に振れました。
円とドルの金利差が縮まり、その分は円高になってしまいます。
今回、どの評論家も恐ろしいほどの円高になると言われておりましたが、
FRBの緊急利下げ分を加味したところで維持されております。

今後やはり世界の基軸通貨の米ドルは、ちゃんと立ち位置を守るのかなとも思います。

実際に、本日の米5年債の利回りは0.35%です。
これは米国債に非常にお金が流れている事を示していて、利回りが低下しております。
要するに金利が下がった通貨は、相対的に下落します。
リーマン後に1ドル80円台の頃につけた最低利回り付近の米5年債の利回りなのです。
それでも、107円台という事はかなりの「円安=ドル高」と言えると思います。

裏を返せば、USドルが最強になっている証拠でもあるとも感じております。

相対的な資産思考は、日本円を1つの資産として考えると、経済の見方も変わります。

数年前、リーマン後に1ドル80円台の時、日経平均が1万割れの7000-8000円、
実は大半を動かす海外の方からしたら、ドルベースなので、90-100ドルなんです。
その後日経平均が2万円と最低値から3倍になったとも言われましたが、
その際の為替は1ドル120円付近。
ドルベースでは166ドルです。3倍は言い過ぎなのかなと思います。

これからは、もっともっと経済が不確定な不安定な状況になりそうです。
その際にUSドルの立ち位置は、より堅固になるのではないかなとも感じております。

その4に、続きます

時計愛好家  コミット銀座  エグゼクティブ アドバイザー
金子剛

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