Actor’s Watch #154
【北欧神話のトリックスター】
トム・ヒドルストンの腕時計

明けましておめでとうございます。

映画やテレビなどで俳優が着用した時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
引き続き2024年も宜しくお願い致します。

さて、記念すべき新年最初の「Actor’s Watch」は「トム・ヒドルストンの腕時計」をお送りしたいと思います。

*出典元:https://nypost.com/

マーベル映画の人気シリーズ『マイティ・ソー』(2011)で嘘とハッタリが得意なソーの弟「ロキ」を演じ、一躍、人気俳優の仲間入りとなったトム・ヒドルストン。その後も『ハイ・ライズ』(2015)、『クリムゾン・ピーク』(2017)、『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)といったSF作品やアメコミ映画の数々で主演を務め、世界中のオタク&サブカル女子から愛されるイケメン俳優としての地位を確立。

2021年からは「ロキ」を主役としたスピンオフドラマシリーズの制作&放映も続けられており、SF&アメコミ映画界きってのイケメン王子として現在もその人気は留まるところを知りません。

今回は、そんなトム・ヒドルストンが劇中で着用した腕時計に迫ってまいりたいと思います。

ナイト・マネージャー

THE NIGHT MANAGER(2016)

*出典元:https://www.ign.com/

エジプトの高級ホテルで夜間支配人として働く元英国軍兵士のジョナサン(トム・ヒドルストン)。地元の犯罪組織のボス、ハミドの愛人であるソフィーと親しくなった彼は、武器商人ローパー(ヒュー・ローリー)がハミドと違法な武器取引を行なっていることを知る。ジョナサンはその情報を英国情報部に通報するが、ソフィーは情報を漏らした裏切り者として、ローパーの組織に殺されてしまう。

数年後、ジョナサンはスイスのホテルで夜間支配人として働いていた。ある日、武器商人のローパーがVIPとしてホテルを訪れる事を知った彼は、殺されたソフィーの復讐の為、再び英国情報部にローパーの情報を渡そうとする。英国情報部に接触したジョナサンは、そこで国際執行機関員のアンジェラ(オリヴィア・コールマン)から、武器密売組織に潜入するスパイとしてスカウトされるが、、、

*出典元:https://ehguide.wordpress.com/

「元スパイのスパイ小説家」として知られるジョン・ル・カレの原作を基にした、ホテルマンから武器密売組織に潜入するスパイに転身した元軍人の姿を描く国際犯罪サスペンス『ナイト・マネージャー』(2016)。スリリングで緊張感あふれるこのドラマで主役を演じるトム・ヒドルストンが着用しているのは、ティソ クチュリエ(Ref.T0354101605100)と思われる腕時計です。

潜入スパイという立場上、あまり悪目立ちする腕時計は着けられないハズですので、時計ブランドとして世界一の出荷本数を誇る「高品質でありふれた腕時計」のティソは、非常にリアリティあるチョイスに思えます。

キングコング:髑髏島の巨神

KONG: SKULL ISLAND(2017)

*出典元:https://www.gazzetta.it/

ベトナム戦争末期の1973年。ベトナムから帰還予定だったパッカード大佐(サミュエル・L・ジャクソン)は、軍上層部から、人工衛星が発見した未知の島「髑髏島」の調査を命じられる。大佐が率いるヘリ部隊に、サバイバル術に長けた傭兵コンラッド(トム・ヒドルストン)と、戦場カメラマンのメイソン(ブリー・ラーソン)を加えた調査隊は、嵐の中、軍用ヘリで髑髏島へと向かう。

暴風雨を突破して島の上空に辿り着き、地質調査の為に爆弾を投下していく調査隊だが、突如、彼らの前に怒り狂った巨大な猿のモンスター「コング」が出現。ヘリコプター部隊はコングの攻撃で全滅させられてしまう。墜落するヘリから脱出した調査隊員たちは、島の住民であるイーウィス族と遭遇。モンスターが島の守り神であることを教えられるが、パッカード大佐は、ヘリを全滅させたコングへの復讐心を燃やし続けていた、、、

*出典元:https://www.watchuseek.com/

後にゴジラとの共演を果たす守り神「コング」が、島の平和を乱すモンスターたちと熾烈な戦いを繰り広げる『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)。トム・ヒドルストンが演じるプロの傭兵、コンラッドが身に着けている時計は、ブローバ ミリタリー (Ref.96B229)と思われます。

コインエッジベゼル、クッションケース、レイルウェイに赤秒針という、いかにもこの時代らしいルックスのミリタリーウォッチですが、実はブローバの新世代クォーツ「UHF」ムーブメントを搭載した2010年代の時計。時代性は合っておりませんが、ロンジンのラージクッションなど、1930年代以降にはこのような時計が軍用として多く流通していましたので、当時の雰囲気がよく伝わる一本かと思います。

オフショット


*出典元:https://instagram.com/

オフショットやインタビューなどの場で、トム・ヒドルストンが高頻度で着用している一本の腕時計。それは、ロレックスでもパテックフィリップでもなく、ティソ クチュリエ(Ref.T0354101605100)。前述の『ナイト・マネージャー』の劇中で着用している腕時計と同じものです。なんぼ好きやねん。

調べたところ、彼はティソのアンバサダーなどを務めたことは無いようですので、純粋に気に入って愛用しているものと思われます。推定年収4億円とも言われている彼ですが、愛用している腕時計は高品質ながら10万円以下の庶民派ブランド。堅実なのか、それともハイブランドなアイテムに興味が無いのか、、、

まとめ

いかがでしたでしょうか。

劇中でもオフでも、高級感やステイタスより実用性重視の庶民派腕時計を着用しているトム・ヒドルストン。プライベートのワークアウト中も、着けているのはやっぱりティソの腕時計。そこに合わせるトップスは、自分が出演した『キングコング:髑髏島の巨神』の製作会社、レジェンダリーピクチャーズのロゴ入りTシャツ。もうおわかりですね。正解は「トム・ヒドルストンは、ハイブランドに興味が無い」でした。

*出典元:https://twitter.com/

トム・ヒドルストンの学生時代を知る人物は「学生時代の彼は完全なオタクで、ガールフレンドもいなかったが、演劇の発表会の時だけは別人のようだった」と語っており、当時から、ちょっと屈折したイケメン俳優としての素質があったことを窺わせています。

そんなエピソードを持つトム・ヒドルストンほど、嘘やイタズラで周囲を混乱に陥れる北欧神話のトリックスター、ヒネクレ者の「ロキ」というキャラクターを演じるに相応しい俳優も中々いないでしょう。

もう少し歳を重ねれば、企業の重役や政治家などといった、高級腕時計を着けるべき役も演じるハズ。その時を楽しみに彼の出演作を追いかけていきたいと思います。

ではまた!

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