クリスチャン・ベールの「ジャガールクルト」と「ロレックス」 ~Actor’s Watch #8~

*出典元:https://consequenceofsound.net/2019/06/batman-poll-bale-keato

映画やテレビなどで俳優が着用した時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
第8弾の今回は、新時代のヒーロー映画のスタンダードとなったバットマン三部作『ダークナイト・トリロジー』等、数々の大作映画で主演をつとめる人気俳優クリスチャン・ベールの腕元に迫ってみたいと思います。

クリスチャンベールは、作品のためなら30kgもの激痩せ・激太りはもちろん、髪の毛を抜いたり、歯並びまで変えるほどのストイックな役作りを行うことで知られており、出演作品や演じるキャラクターによって外見や雰囲気をガラリと変貌させる、ハリウッドきっての演技派と言われております。

*出典元:https://twitter.com/getFANDOM/status/1090714095609798656?s=20

そんな「カメレオン俳優」クリスチャン・ベールの手首にふさわしい時計とは何か?
出演作を追って見ていくことにしましょう。

『アメリカンサイコ』のロレックス デイトジャスト

American Psycho(2000年)

80年代のニューヨーク。高級マンションに住み、美しい婚約者のいる投資銀行の副頭取というエリート中のエリートが、心の闇を満たすために快楽殺人に溺れていくというサイコサスペンス映画です。

この映画でエリート殺人鬼を演じたクリスチャン・ベールの腕元にはいかにもエグゼクティヴらしい、コンビのロレックス デイトジャスト(Ref.16013)が着けられており、知的で華やかな成功者のイメージを醸し出しています。

*出典元:https://www.xupes.com/magazine/article/2016/08/26/10-things-you-probably-didnt-know-about-rolex-watches

*出典元:https://timeandtidewatches.com/american-psycho-rolex-analysis/

そして成功者のイメージが強くなるほど、闇に囚われた殺人鬼との落差やコントラストが際立つため、時計によってキャラクターの二面性をより強く印象付けることに成功していると言えるでしょう。

「エグゼクティヴと快楽殺人鬼」という、まったくもって見習いたくない二面性ではありますが…(笑)

『ダークナイト・トリロジー』のジャガールクルト レベルソ

ティーン向けのパーティームーヴィーだったコミックヒーロー映画に、登場人物たちの苦悩やヒューマニズムといった人間ドラマを導入し、シリアスでリアリティのある大人のエンターテインメント映画として蘇らせたクリストファー・ノーラン監督のバットマン三部作『ダークナイト・トリロジー』。

『バットマン ビギンズ』
Batman Begins(2005年)

『ダークナイト』
The Dark Knight(2008年)

『ダークナイト ライジング』
The Dark Knight Rises(2012年)

この作品でクリスチャンベールはバットマンの正体であるウェイン・エンタープライズ社長、大富豪のブルース・ウェインを演じており、アルマーニのスーツを着こなす彼の腕元には、特徴的なレクタンギュラーケースのジャガールクルト レベルソが3作品を通して着けられています。

*出典元:https://superwatchman.com/christian-bale-batman-jaeger-lecoultre/

ケースが反転することで、表と裏の異なる二つの顔を持つレベルソ。
着用されているのは、レベルソ グランドデイト(Ref.Q3008420)ではないかと思われます。

*出典元:https://www.jaeger-lecoultre.com

巨大企業の社長であり大富豪でもある「表」の顔と、鍛え上げられた肉体と最新鋭兵器を駆使して悪を叩きのめす闇のヒーロー、バットマンとしての「裏」の顔という二面性を表現するのに、これ以上相応しい時計は無いでしょう。

『バイス』のロレックス デイデイト

Vice(2018年)

2001年にスタートしたジョージ・W・ブッシュ政権において副大統領となり、同年9月の同時多発テロ以降は「史上最強の副大統領」「影の大統領」と評されるほどの影響力を発揮したディック・チェイニーの伝記映画『バイス』。クリスチャン・ベールは体重を20kg近く増やし、髪を剃り、特殊メイクによってチェイニーの20代~60代を一人で演じ分けています。

『バイス(VICE)』というタイトルは、「VICE-PRESIDENT(副大統領)」と「「VICE(悪徳)」のダブルミーニング。強きアメリカを主導する「最強の副大統領」と呼ばれることもあれば、世界の政治を振り回す「最凶の副大統領」とも言われる、毀誉褒貶の激しいチェイニーの二面性ある政治家としての評価をあらわしているのでしょう。

*出典元:https://www.swisswatchexpo.com/TheWatchClub/christian-bale-watch-collection/

*出典元:https://www.rolexmagazine.com/2014/06/us-vice-president-dick-cheney-yellow.html

劇中、チェイニーの腕にはロレックス デイデイト(Ref.1803と思われる)が着けられていますが、これは実際に本人が着けていた時計と同じです。同じ金無垢のデイデイトが「頼もしい副大統領に相応しい腕時計」にも見えれば、「自分勝手な悪徳政治家らしい腕時計」にも見えてくるところが面白いですね。

■まとめ

どのような役でも演じこなすカメレオン俳優、クリスチャン・ベールが劇中で着けている時計は、彼が演じる人物の二面性や多面性といった、人間的な複雑さや深みを際立たせる小道具として用いられており、時計を変えることで全くの別人格に成り代わるためのアイテムとして機能しているように思います。

これは俳優だけにとどまらず、皆様方にとっても同じことかと思います。

イメージチェンジを図りたい!とか、自分の新たな一面を構築していきたい!という場合には、思い切って今までの趣味嗜好とは異なる時計を選び、着けてみるというのも有りかもしれませんね。

動画はこちらから

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